IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

マクベスは何を語っているのか

シェークスピアのマクベス、読んだことありますか?少なくともネットにあらすじなどを書いたサイトもあるので、見てみてください。若い時に私も読んで、その時にはどろどろとした変な話だというくらいにしか感じていなかった。

2017年1月、研究科でMITからパトリックウィンストン教授を呼ぶことになり、その準備やいくつかのアレンジをした。彼とは1984年くらいからの知り合いで、人工知能研究所の所長をしていて、数回の私の人工知能研究所滞在についてもお世話になった。彼の研究関連でもいくつか手伝いになることをしたので、謝辞をもらったりもした。

彼が1月の2回の講演で、いろいろなエピソードの一つとしてマクベスに言及した。聞きながら、彼と人工知能やITの新技術開発についていろいろと話し合っていた中で語り合ったいくつかのことを思い出した。いろいろな細かなシーンが展開される中で、大きく見たときに何の話か?ダンカン王の時代に起こったこと、そして必ずしもそれらの延長ではなく、王子マルコムの時代に入る、そこで物語が終わる。マクダフとその息子は死ぬ。マクベスによって殺害される。マクベスもその子どもも、妻も死ぬ。バンクオの息子は生き延びる。どろどろとした権力争い、功名争い、の詳細がそこにある。

パトリックウィンストン教授が今も頭の中にあるのは、約30年に渡って、MIT人工知能研究所の所長をしてきたこと、その中のそれぞれの意志決定がよかったのか、もっと違ったことができなかったのか、なぜLisp言語が使われなくなっていったかについての本人としての確証を持ちたい、ということが今大きいと私は感じている。そして時代は次の時代へ進んでいく。そんなこと。

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Written by masa-ida

8月 27th, 2018 at 11:02 am

Posted in 経済

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