10ドルを銀行で両替した
アメリカへ2週間の冬休みをとる孫が、成田空港で出発まで時間があるので、おみやげを一つ買いたいという。食べ物などであれば、私が何がほしいか聞いてOKであれば、出してあげるのだけれど、アメリカで待ってるもうひとりの祖母へのみやげとなると自分で買った方がいい。で、成田空港の某銀行の両替コーナーへ行くことにした。彼には米ドルは持たせたからである。
両替の申し込み書がある。名前を書くようになっている。すべて日本語の表示の中で英語の説明がそれぞれについている。「ブロックレターではっきりと書け」とある。で、小学生である彼は、世にも不思議な字で自分の名前を書き出した。ちょうど古めかしい7セグメント表示のLED表示盤のように書き出した。たとえば、Gの字は6と同じになる。OとDは同じになる。で、自分で言ってる、「これでOとDは区別できないよな、どうすんだろ?」ちょうど、小学生向けのSFマンガで、宇宙人のしゃべりにふられているセリフのようだ。まぁいい。
次に便名を書けとある。JL004だと教える。そうしたら、Jとして変な字を書いた、なんと曲がる方向が違う、左でなく、右にカーブしてはねてる!「おまえ、英語もう忘れたのか?」「そんなことないよ、ボクは英語を知ってるし、正しい英語を書いてる」。。。などと英語で押し問答、私は笑いながら。で、しょうがないから指摘したら、「あ、そうか、そうだと思ってた」などと平気で言い放つ。ぐちゃぐちゃと黒く消して脇に書き直す。次は住所だ。どこを書くかなとみていたら、なんと日本の住所を、これはちゃんと書いた。覚えてるんだ!これは見直した。
金額を書く欄、「5ドルにしようか、それとも10ドルかなぁ」「おみやげ5ドルじゃ買えないよ」で、10ドルに決定。窓口へ。
きっちりとしたみなりのいかにも毎日10万ドル100万ドルと扱っていそうな中年のオジサンが窓口の向こうに居た。さぁ、どうなるか、私は高見の見物を決めた。何事も教育だ。
孫が申し込み用紙を出して、それが受け取られた。何もなかったように平然と処理が中で行われている。そして、赤いプラスチック皿に千円ちょっとが載せられて、返された。孫は、おそらく緊張していたのだろう、その赤い皿ごと受け取って持っていこうとした。あわてる銀行員。ダメだよとさけぶ祖父。マンガだね。
で、本人気が付いて皿を返した。銀行員は孫に一礼した。孫も挨拶した。にこにこしてやってきた。それで、私もおもわず遠くだけれど、その銀行員に会釈した。銀行員も会釈した。東京三菱銀行ありがとう。
低価格スマホの今後のグローバル展開
2013年12月21日にFacebookに次の記事を書き、http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1312/09/news098.html を引いた。三年後に見直してみて、たとえば、アフリカをターゲットとして進出した中国企業が、そこでの売れ行きなどの点から他地域、たとえば、いわゆる先進国への展開をゆるやかに始めているのを、先週の講義でも紹介し、様子を注目しようと話した。キーワードは「テクノ」である。
中国でのIT関連の状況について講義で扱った。中関村でいわゆる中華PADを買ってきた3年前。あれからボードの製造技術もあがったようだ。そして、小型化、低価格化。内需拡大の政策にそって、まだ数はでるだろう。そして、東南アジアは、こうしたスマホ・タブレットを自国ブランドも登場して、導入する。実用上十分な性能は何かということが鍛えられていくことでもある。1万円程度の機器が、実用上十分な機能・性能を持つ可能性はうなづける。とすると、ある種のリバースイノベーションということになる。これは、「途上国からの低価格、粗悪品が先進国の市場に蔓延するようになる」というような図式とはあきらかにことなる。そうすると、「高付加価値、高価格」ということで、もし、使いもしない機能がただついているだけ、あるいはブランド信奉のために、高いお金を払っている市場が、もし、あるとすれば、そして、機能だけではないよ、使いやすさ、美しさがある、といったことが差別化の鍵ではなくなったら、一つの時代には区切りがつくことになる。ICT関連機器はまだ大きな変革がありうると思ってる。そして、世界にはまだまだそれらの恩恵にあずかっていない人たちがいる。つまり、潜在市場は大きいのだ。