IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

Archive for the ‘IT’ Category

誰がどこでどうやってソフト開発をする?

オープンソースソフトウェアの問題の中で一番気になっていることに、日本のIT生産力
ということがある。それを考えるには、現状がどうなっているかを知る必要があるが、
必ずしもちゃんとでていない。

1.国際的な経済活動、狭義には貿易、という観点でみると、日本のソフトウェアは大幅な
輸入超過であり、ほとんどが輸入品である、といってもいいのでは?

2.ITのアウトソーシング、狭い意味では自社内でなく、他社への委託、
広くとらえらば、自国内ではなく、他国への委託、これがIT導入の実際的な
選択枝として実行されてきて相当な期間がたつが、それがどういう姿だったのか
どういう結果をもたらしているのか?
おそらく、各企業のもっている固有の知的財産・ノウハウなどについて
流出あるいは流出までにいたらなくとも、センシティビティの鈍化がおきていて、
グローバルな競争が言われても、鈍感な人たちが増えている。

これ、ある程度データはもてるようになったが、さぁどういう形でまとめるかである。
経営層、特にITから見てエンドユーザ企業の経営層では、確実に動作し、それが世の中の
大多数と同じで、十分な高い機能をもっていればいいから、自然と答えは
「既存のベストセラーに乗れ。それを買ってきて使え」
である。あぶなっかしい国産ソフトをわざわざ作る必要もないし、コストのかかるソフト
ウェア開発要員を社内においておく必要もない。となると、外国製依存率は高いままとなる。
また、自社内開発をアウトソースすれば、単に業務ノウハウが海外にでるだけになる。
そしてそれは決して戻ってこない、というのがおち。

オープンソースを使うことで、後発も最先端に出られるし、知恵の蓄積と共有もし易くなる。
普通のお客が必要なのは買い取ることではなく、サービスを受けられることだ。
それにはお金が行ったり来たりするはず。

長い話の入り口。

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Written by masa-ida

10月 11th, 2008 at 1:46 pm

Posted in グローバルIT

国際ビジネスの基礎についての勉強から:倫理の問題に関して

Ethics and the Conduct of Business, John R. Boatright, Prentice Hall,
2007, "Chapter 14 International Business Ethics" PP404-440
を参考にして

どんどんとビジネスは国境をまたいで実施されるようになってきている。
business is being conducted across national boundaries.
大規模な多国籍企業(large multinational corporations, MCNs)は、他国での
オペレーションの長い歴史がある。また、より小規模の企業が初めて海外進出を
目指してそれに続こうとしている。グローバル市場を目指すこうした諸企業の間
で、いやおうなく緊迫した競争が続けられている。
 多くのこうした状況下では、マネジャーは準備なしに倫理問題に直面すること
になる。これらの問題には、ビジネス標準のdiversityがその根底にある。ま
た、文化や生活水準の違いなどさまざまなことが原因となる。

参考文献は米国のBusiness Ethics 学会の前会長 past presidentの著で第5版と
なる代表的なこの分野の教科書である。

その中では、国際ビジネスでは、まず"When in Rome, do as the Romans do"を
述べ、そこから論を展開している。そして、ガイドラインとしてpp410-413にお
いて、次のようなことを述べている。
1.moral rights
    基本的に国際的にみとめられたhuman rights を守ることが重要で、
Donaldson によれば次の10項目がある
   1. The right to freedom of physical movement
      2. The right to ownership of property
      3. The right ot freedom from torture
      4. The right to a fair trial
      5. The right to nondiscriminatory treatment
      6. The right to physical security
      7. The right to freedom of speech and association
      8. The right to minimal education
      9. The right to political participation
     10. The right to subsistence
Donaldsonは、これらを地球上のすべての地域で観察するのは不可能だ、特にldc
では、と述べている。しかし、そうした地域も含めて、ビジネスを実施しようと
する自分自身に問うことはできるとしている。

2.Welfare
   Richard DeGeorgeのガイドラインを紹介している。次である。
     1. Multinationals should do no intentional direct harm.
     2. Multinationals should produce more good than harm for the host
country.
     3. Multinationals should contribute by their activity to the host
country's development.
     4. Multinationals should respect the human rights of their employees.
     5. To the extent that local culture does not violate ethical norms,
multinationals should respect the local culture and work with and not
against it.
     6. Multinationals should pay thier fair share of taxes.
     7. Multinationals should cooperate with the local government in
developing and enforcing just background institutions.

しかし、インターネットによるビジネスはどうなるか?
そこにあってその国と他の国の区別なく、いやおうなく一度にグローバルな目に
さらされることとなる。

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Written by masa-ida

10月 3rd, 2008 at 2:42 pm