IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

Archive for the ‘教育’ Category

スマホだけの世界が作る未来

昨日、学生食堂で昼食のときに、久しぶりにあった(文系学部の)先生と一緒になった。とりとめの無い話をしてひとときを過ごしたが、そこでは話されなかった事も含めて、気になったことを書いておこう。

学部の学生を直接担当しなくなって久しい。どんな変化があるか聞いてみた。そこででてきたこと。学生がパソコンを使わなくなった、使えなくなった。ノートPCの所持率が下がっているだろう。デスクトップパソコンなんて強制されなければ使わない。すべてを自分のスマホで扱おうとしてる。。講義資料もスマホでPDF表示、授業中も。ネットで情報をよく見ているし、また孤独でスマホにこもっているというわけではない。SNSをうまく使っている。ただし、自分の近いトモダチだけに限ろうとする。他の世界には防御的になる。日本以外に出て行くなんて、そんな面倒でおそろしいことを。

ITを使って生み出す、知的生産の道具にする、イノベーションの舞台にする。。まったく無くなったわけではない、ただ、スマホののぞき窓で見られる範囲で。どんな機種を買ったらどんな事ができるか、には興味がある。

なんでこんな話になったかというと、10代に対するプログラミング教育の必要性とやり方について。その前にパソコンになじんでいない、がでてきた。そして、多くの若者にはキーボード、物理的なキーボード、は自分が多用する手段としての認識は低い。無いと言ってもいいかもしれない。スマホの文章入力も仮想キーボードは出さず、テンキーのフリック入力で、レポートも作ってしまう。だから、プログラミング教育の重要性の話はすでに高次元の、実際的な選択としては手がとどかない選択肢の話になっている。

要するに、草刈場の消費者という像には間違いない。日本が失速しないように、今からでも何かできるだろうか。

コメントする

Written by masa-ida

8月 22nd, 2018 at 8:56 am

Posted in 教育

教えてはいけない

アドラーに学ぶ部下育成の心理学 小倉広著 日経BP社
ISBN978-4-8222-5030-0 2014.8初版 よりメモ

ほめてはいけない。ほめるのではなく、「勇気づけ」という方法がある。
しかってはいけない。しかるのではなく、「勇気づけ」により、育てる。
教えてはいけない。教えるのではなく、判断を相手にさせる、時には失敗を経験するのもあり、別の方法を示すとか未来に起こりうることを質問するのもあり。

人材育成に関わる5つのキーワード
劣等感と優越感、勇気づけ、共同体感覚、結末を体験させる、課題の分離

ほめてはいけない
あなたは社長をほめますか。ほめるのは上位者が下位者に対して行なう行動。ほめることは上下関係をすりこむことになる。役割上の上下はあっても人としては対等。
子供に対するコントロールはある程度可能。しかし、だんだん成長して、コントロールされることをいやがるようになる。コントロールしようとすれば信頼を失う。リーダーシップとは、集団を一定の方向に導くこと。
勇気づけとは、相手が自分の力で課題を解決出来るように支援すること。感想や主観は横から目線で伝える。困難を克服する力を与えること。
ほめるは、中毒患者を作り出すことがある。ほめられることに依存する子供。勇気づけで自立を促す。

しかってはいけない
人は自ら良くなろうと努力する。人生のあらゆる課題は次の3つ:仕事の課題、交友の課題、愛の課題。困難に直面したら、逃げるか立ち向かうかのどちらかの反応。課題の難易度が高く、勇気が欠乏していると、不健全な言い訳を作る。病人や弱者ほど強いものはいない。病人は家族や周囲を思うままに操ることが出来る。人間は時として進んで病人になる。勇気の欠乏を補う、助ける。ダメだしの指導は勇気くじきにつながる。しからないことが甘やかしにつながる落とし穴。
勇気づけながら指導する基本形:主観伝達と質問。もうひとつは誘い水指導。意見が出てきたら指導する側は自分の意見を引っ込める。小泉首相「感動した!」。怒りは二次感情で、別の一次感情がある。原因分析は犯人捜しとつるし上げにつながる。ソリューションにフォーカスすると職場は活気づき、明るくなる。多くの場合、職場の管理職は、直感的に原因が推測できる、そしてそれはあたっている。原因分析はこっそりと少人数で。部下をしかるときは人目の無いところでこっそり、ほめるときはみんなに聞こえる大きな声で、上司術の基本。

フィードバックとフィードフォワード
「出力された結果を原因側である入力へ還元させる」と「未来の変化を予測してあらかじめ対策を打っておく」
フィードバックするなら、まず事実を、次に主観を、そして、評価、提案、命令の順。できれば最初の2つまでで止める。フィードフォワードで未来を見せてあげる。こんなのじゃだめだではなく、このやり方だとこういうトラブルが起こるかもしれないよ。

教えてはいけない
指示をするから指示待ちになる。経営者が次から次へと指示をだすと、部下は指示待ちになる。社員はそれに従うしか方法がない。上司がしゃべりすぎるのも同じこと。
教えずに空白を作り、部下たちの手でその空白を埋めさせる。自分の頭で考え、自分の意思で行動する社員を育てたいならあれこれと教えてはいけない。

ティーチングとコーチング
ティーチングでは正解を教える、コーチングは自分で解決できるよう支援する、そして双方向だ。時と場合によって、これを組み合わせる。教えないことの基本形は、Whatは一緒に設定するが、Howは部下に委ねる。教えないことをしっかりと事前告知するのが重要。
「知識・技術」中心から「姿勢・意欲」中心へ

コメントする

Written by masa-ida

3月 18th, 2015 at 10:20 am

Posted in 教育