IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

Archive for the ‘教員生活’ Category

人はなんのために散歩をするのか

ようやくカンヅメになった会議も終わり、昨日は3時すぎから時間ができた。なにをしようか?無意識に歩こうと思った。ホテルからあるいて1時間程度の距離と思われるレブロンの町にショッピングセンタがあることを聞いておいたので、海岸にそった道を水だけはわすれないようにして歩き始めた。南半球の夏の日差しはそれほど強い分けではないが、温度計を見れば、やはり31度になっている。

歩きながらまず考えたこと、なぜ私は歩いているんだろう?ショッピングセンタに行くということが目的であれば、タクシーに乗った方がよっぽど合理的である。健康増進、それもあるだろう。でも、歩きながら見えてくる景色はまた違うものがある。そこにいる人たちの息遣いが伝わってくる、いろいろな考えも浮かんでくる。また、死に向かって毎日タイマのカウントダウンをしているというべき人間の歩みのなかで、もっともぜいたくなのは、ゆっくりと時間を使うことであろう。歩くというのはこれらを一度にやっていることになる。最初にしばし足をとめたのは、ビーチバレーのフィールドで、手をつかわないバレーボールをやっているひとたちの動きにだ。頭で、胸で、そして足でボールをうまくコントロールしている。なかなかなものだ。しばらく見とれてしまった。この海岸はずっと先にはイパネマの海岸へ砂浜が一直線につながっている。きれいなものだ。不思議な形をした岩がいくつも陸にも海にもある。長女をそだてたころに茅ヶ崎の海岸のそばに住んでいた。烏帽子岩をみながら、乳母車を押し、そして論文の構想を練っていた。そんな生活がなつかしい。ここには似た景色がある。リオデジャネイロでの一コマである。

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Written by masa-ida

2月 10th, 2011 at 10:26 am

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乾燥大陸オーストラリアの生き物

テレビで、オーストラリアの生き物の紹介をしていた。ある意味では自分たちに通じる生命の本質の話を語っているような気がした。

まず、穴カエル。年間としてはときたま雨がたまって湖になる場所の地中に住むカエルの映像。雨が降り、池になっているときに地表に顔をだし、食事をし、そして子孫を残すために生殖活動をする、元気にとびまわるその姿、短い春を謳歌しているように見える。それ以外の期間は地中の穴の中でじっとしている。体表がかわかないように、膜で体を覆う。そのじっとしている状態で1年間ももつという。雨が降って地表に出ると最初にすることは、その膜をとりのぞくこと、そしてその膜を大事な栄養としてたべてしまう。

次は貯蔵アリ。巨大なお腹をしていて、そこに蜜をためる。ようするに人の分までためておくのが仕事。自分で動いたりみのまわりのことはできない。蜜が取れない時期になったらそれを仲間のために吐き出す。人間もこのありをみつけだしてはその蜜を食べる。

こんな乾燥大陸にまでどうして生命が生きていて、そしてそれぞれの役割があって、そこにふんばっているんだろうか。不思議。

暑い夏のある日に考えたことである。

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Written by masa-ida

8月 11th, 2010 at 1:15 pm

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