IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

組織力は分担力ではない、相乗効果。

最近、組織力についてかんがえさせられることがいくつかあった。いずれも日本的なおちいりがちな体質についてである。

まずワールドカップサッカーを見ていて。日本の今後の発展を期待する意味で比較するならば、ゴールのそばまでボールを運んで、そこでシュートでいいのにと素人ながら思うところで横パスを他の選手にして、それをはばまれる、シュートを失敗する、が数回あった。これってどうなんだろうとおもう。自分でゴールめざして進んで行って、自分で蹴り込むというシンプルなことでいいのじゃないかとおもう。フォワードを一人残しておいて防戦、反撃としては縦パスでみごとに数少ないチャンスをものにするというシーンもいくつか見た。日本のチームではていねいに、より確実に組織としてなんとかする、とかの気があるようにかんじる。一人一人の決定力、決めるという意気込み、他のプレイヤがどうであっても、と言う部分に課題が残ったと思う。

グループワークのプロジェクト学習をしている。海外への発注実験。複数のグループが、仕様を決めて、それぞれ海外に発注する。アウトソースとはどういうことかという学習でもある。こっちも素人、相手も素人、というべきだから、いろいろどぎまぎあってそれはそれで教育だからよし。次に来るだろう本番に双方がやくだてられればいい。

問題は、グループ内の意思決定、グループを代表して先方と応対する、という仕組みのこと。両側の人をずるずると拘束するようなリードはリーダ的ではない。自分たちの手離れをしたいからアウトソースするはずなのに、それが無いとすればアウトソース先も自分の組織のメンバとして扱うということになる。逆に、グループのメンバが、自分は応対は担当者に任せたから何も途中には関与しない(あとで文句は言う)、というのも組織のあり方として問題が残る。フロントエンドは、適当な範囲では他のメンバの意見を聞き、ある範囲では自分で決めてそれに沿って迅速に行動することが必要になる。

いちばん緩んでいる状態は、自分の分担範囲だけをちゃんとやればいいと自分を決め込む状態。これだと多数が居たとしても力がでない。よく言うのだが、メンバがそれぞれ10%手抜きをしたとする、5名居たとすると、ANDで効くから、0.9X0.9X0.9X0.9X0.9=0.59になって、及第点を割り込む。逆に、相乗効果として一人あたりに実力よりもし10%多い機能をそれぞれが果たしたとすると、1.1X1.1X1.1X1.1X1.1=1.61となる。この差はキョーレツなものになる。そしてそれが人間の学習だと考えれば、実践を経て、能力そのものが上がっていくことになる。

競争的資金獲得による外部資金の導入とそれによる研究の遂行。しばしば、資金がとれると、それでかなり終わったような気になって、あとは書いた計画をはじから埋めていこうとしてしまう傾向。これもなんか根は同じだなぁ、と自戒。

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Written by masa-ida

7月 1st, 2014 at 11:58 am

Posted in 教育

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