IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

よく使われるソフトウェアはその結果使いにくくなる、使われなくなる、か。

イノベーションのジレンマに出てくる、別テクノロジーへの飛びつき。これは、恐竜が肥大化し、それゆえに死滅するというたとえ話と並行している。

最近、Windows7からWindows8へ移行させ、Windows Live Mailソフトも結果として移行させたら、今まではできたことが、できなくなって困った、という話を聞いた。アドレス帳の中に、フォルダを作って連絡先リストを分けていたら、そのフォルダが消えた、多大な被害を受けた。これは問題だ、というような話になる。まとめれば。

この話の詳細の検証は別の課題として、私は、「恐竜の死滅に至る過程」として、広く比喩に利用されている事柄を思い出す。 それは、進化であっても、その歴史を引きずって肥大化すると、それゆえに死滅に至る、というたとえかた。

利用者が基本的にほしい機能は、その人・企業に固有の文化として定着すればするほど、それからの脱却は難しくなる。ほっておけば同じものをずっとそのまま で使いたがるもの。こうした利用者が多数になるにしたがい、対応すべき利用状況は増え、それが一つのソフトウェアシステムとしてまとめられるとき、肥大化 を産み、おおくの人には、自分が使っている機能以外に、不要なぜいたくな機能がたくさん存在していて、無駄な機能がいっぱいあるという印象を生む。そし て、製造する側としては、多様なニーズへの対応に苦しむことになる。新しいfeatureは多くの場合、bugだといわれて、そこでそのソフト自身が敬遠されていく。 そのときに、いわゆるイノベーションのジレンマでいう、飛びつきが起きる状況になり、別の異なったテクノロジーへのジャンプが生じる。。。

私は、いわゆるパソコンが次第に主要な作業台ではなくなってきている。背広のポケットに入れられる7インチタブレットは、2万円台。おりたたみのキーボー ドをもっていけば、ブラウズするだけでなく、文章を入力するのも容易。昨日も半日これである会議に出ていた。かばんは要らない。 また、アンドロイドスティックを使っている。これは7千円くらい。デュアルコアCPU+4コアGPU、SSD8GB付で、テレビのHDMIポー トにそのまま指して使う。名刺大のコンピュータ。とても高速。これで、プレゼンをしにいくのに、ノートパソコンもタブレットも持っていく必要がなくなった。アップルがいいかWindowsがいいか、あるいはLinuxでやるか、といった次元の話ではない。私のFBに、普通の家庭用テレビに挿してつかっている写真を2 月10日すぎくらいにあげてある。

また、これは別の次元の問題がある。こうした個人用の情報環境の発達は、価格の低下圧力と関連している。安くさらに高性能に、それで、インフレターゲッ トの話と、一般への普及を主眼としたITの進展とはかならずしも軌を一にはしない。場合によっては全く逆で、私自身この5年以上、5万円以下のパソコンで、で きるだけ高性能なもの、というのを想定して購入するパソコンを選んでいたような気がする。そういうのがでるかを待って。なのでデフレ思考だったのでしょう。あるいは、これは個人用IT機器には宿命なのかもしれない。

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Written by masa-ida

3月 4th, 2013 at 1:00 pm

Posted in IT,経済

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