IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

海外へ出ていくということ

ニュージーランド地震での活動が、生存者発見のためのものから、遺体発見のものへと移行するという趣旨の政府発表があったというテレビのニュースを仕事をしながら横で聞いた。とても悲しいニュースである。特に関係者の方々にとってはとてもつらいものであろう。親にとっては子供が自分より先に旅立つというのは、それこそ自分がその代わりになりたい、というくらいに痛切さを持った悲しみである。一生懸命に志をたてて、英語を勉強しようと海外に行く心の若い人たち。こういうことがあると、そらみたことかと日本の内向き志向が増幅されるのを恐れる。海外に出ていく日本人が減るということは、外国を肌感覚で理解する日本人が減ると言うこと、それはとどのつまり、日本を直接理解する外国人が減るということでもある。なにを考えているかわからない相手、どんな生活をしているかわからない相手、という感覚が増えると戦争になってしまう機会も増える。当然、海外、特に知らない街に行くのはリスクが高い。危機管理というか危機に対する対処法は、海外に行く度合いにあわせて、身につけていく必要がある。これにはここまでで終わりということはないだろう。だけれども、過剰に防御的になりすぎるのも、その社会の実相をみることができなくなる。自分にとってもとても大きな課題である。

ニュージーランド地震での被災者、遺族、関係者に大いなる慰めがありますように。

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Written by masa-ida

3月 3rd, 2011 at 6:20 pm

Posted in 教育

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