IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

Archive for the ‘経済’ Category

100円に少なくとも300円の価値を与える

これだと単位が低ければ、1万円を3万円以上の価値で使う、などと言い直してもいい。100円を使う時に、3人にとってそれぞれ100円の価値が独立して果たされているのであれば、300円の効果になる。これをどう説明しようか、課題だった。今朝ふと思った。スパイダーソリテアを遊んでいて、カードを移動する操作。これだ。

積まれている山の上にあるカードを移動する操作は、移動すると同時に、その山のその下のカードを開くこともしている。移動する動作が2つの価値を果たしている。また、移動したら、1からKまで全部そろうのであれば、それらが消える、消えたのが山の上であれば、またその山の一番上が開かれる。1つの操作の価値は増える。

一歩一歩着実に果たしていくことは重要である。同時に、時間給800円で働いていると、1日8時間、1年で300日働いても、192万円になるだけ。有限の時間の中で、過ごしている時間だけが問題ではない、どれだけ豊かな価値を同時に生み出しているかだ。

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Written by masa-ida

2月 15th, 2012 at 8:06 am

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総量か一人当たりか

「統計で嘘をつく法」、だったかそんな名前の教科書副読本的な昔の本があった。数値としては正しいが、ある側面だけを強調していくことで、特定の印象を与えることができる、という統計の持つ「特質」をユーモアもまじえながら説明している。

NHKで、韓国の海上警察官が、中国の不法操業船の取り締まりの際に、死亡したニュースをやっていた。いたましいことである。そして、その背景に中国での水産物消費の増加があるという。そこで、Googleに聞け、ということで、「水産物 消費量」を入れてみた。ほとんどすべてでてくる情報は「一人当たり」についての情報だった。そして、日本が一番多いと。NHKでやっていたのは、「世界の総消費量の約3分の1が中国で消費されている」、ということだ。これは驚くべき数字ではないか。しかし、Googleで、日本のGoogleで引くと、一人当たりの水産物消費は日本が一番多い、ということについての情報がほとんどである。

以前の、違法コピーの件を思い出した。この時、(その国で使用されている有償ソフトウェアの中で)違法コピー「の率」が一番多いのは、中国そしてベトナムなどとなっていて、それが広く広められた。しかし、元のデータでは、同時に違法コピー被害額の総量もつけられていた。それでは、当然、いわゆる先進国での被害額がだんぜん多いのである。しかし、総量についてはほとんど問題にされなかったと思う。違法でコピーされて困っているソフトウェア製造者が言うのであれば、絶対額を問題にするはずである。この統計を出すマインドセットが浮き上がる。

一人あたりの水産物消費量は日本が多い、という統計は、なにを意識してとりあげているのだろうか?少なくとも個人生活に焦点をあてている。水産業全体ではないのだ。

 

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Written by masa-ida

12月 17th, 2011 at 9:04 am

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