IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

Archive for the ‘グローバルIT’ Category

インド企業のネット利用はさすが:国内線の予約の経験

大学教員は、それぞれなんでも雑用をやってくれる秘書がいるわけではないので、また、面倒なことになると、先生自分でやってください、となるので、いろいろ新しいことに挑戦することになる。したがって、これをする人としない人では経験に大きな差がでてくることになる。

インドに行くことになったので、飛行機を予約しないといけない。国際線、これも日程や時間が結構やっかいだが、その話はスキップ。デリー空港から目的地への国内線の予約の話をしよう。今回の目的地はラクナウ、そこにある学校へ行く。ラクナウはあまり有名ではないがしっかりした地方都市。しかし、国際線キャリヤは飛んでいるが極めて限定的で使えない。そこで国際線のセグメントと国内線のセグメントは分けて買わないといけない。

さて、どれを選ぶか、デリー空港のページを見ると、4つの会社が飛んでいるようだ。9W, AI, IT, IXの4社。デリー空港の国際線の着くターミナルはターミナル3。国内線でそのターミナルを使うところでないと、遠いLCC、国内線のターミナルへ自力で行かないといけなくなる。外人旅行者には荷が重い。これは勘弁。ターミナル3を使っていて、ラクナウに行くのを探していく、かつ、十分な乗り継ぎ時間が必要。対象はKingfisherとJetAirwaysになる。どっちも聞いたことはない。不安だがそんなことは言っていられない。デリー空港のページを見るとどっちもLCCではなく、フルサービスキャリヤとなっている。両者のページを見る。今回はKingfisherがまぁぴったり。それにする。情報を入れていく。カード情報も入れていく、座席もそこで指定する。簡単でわかりやすい。決済も安心にカード会社からの確認ページもスムース。(先立つ別の国の別の予約ではこの辺で接続できないとか、遅いとかさまざまで、いらいら、結局最初からやりなおし。。。など)で、終わり。デリーとの往復、片道1時間のフライト、がUSDで80ドルちょっと。安い。日本では信じられない値段。東京名古屋間くらいの距離だろうか。新幹線だと往復2万円になる。約3分の1.これでやれるのかと思ってしまうが、ネットで顧客が自分で処理する部分が増えてるから、事務処理のコストはかぎりなく小さいだろう。旅程表とか、Eチケットとかさまざまなnoticeまわりも楽、丁寧にできてる。ただし英語なことはもちろん。

5分くらいしたら、携帯がメール着信で鳴る。みたら、Kingfisherからの確認のSMSメール。なにげなく入力画面で入れておいたドコモの日本での私の携帯へSMSで送ってきた。パソコンにも来ている。全体でよし、やろうと決めてから10分。(その前の比較しながら悩んだ時間は除く)

全体の印象。インド企業のネットでの情報提供、アクセスはしっかりしている。もっとも実際に行ってみてトラブルがないかどうかは別問題。帰ってきたら報告しよう。

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Written by masa-ida

10月 12th, 2011 at 11:26 am

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iRobot、ルンバ、福島原発で活躍したロボット、それを生み出した人

オーストラリアから夢を抱いてアメリカ西海岸に渡った二人の青年がいた。ふたりともLispに興味をもち、それでひとはたあげようという大志を持つ。80年代のこと。ひとりはUCBへ、もうひとりはStanfordへ。どちらもちょっぴりそのオーストラリアなまりに気後れを感じていた。Stanfordへ行った彼は講師をし、Common Lisp を教える。もうひとりは、Franz Incへ行き、技術の大黒柱の一人となる。やがてStanfordの彼は、Lucidの仕事を手伝うようになる。コンパイラ開発の仕事。Stanfordの彼は、やがてサクセスストーリのひとつともいえる形をとってMITへ移る。Subsumption architectureをひっさげてLispベースの記述言語により、昆虫型のロボットの仕組みを開発し、それを世に送り出す。さまざまなロボットの仕組みに興味を持つ学生がその元に集まる。90年代前半は週に一度といった形で西海岸へ渡り、Lucidのコンパイラ開発を手伝う。これもおきまりのストーリで、あるアジアの国の女性と結婚し、そして破局、Alimonyの支払いが彼をまっていた。お金も必要。自分にはお金にかえられる腕がある。isroboticsの誕生。これがiRobot社になる。学生2名だかが興味を示し、専従する。ルンバ、そして福島原発で活躍することで有名になったロボットの生みの親である。民生用のルンバ掃除機と本来軍用のロボット、この両者のiRobot内での比率は半々くらいらしい。iRobotはサマービルに作ったといっていた。今は、もうもっといいところへどこにでも移れるだろう。実用に使えるロボット、技術的には日本でも作れるはずである。しかし、ひとつの技術を世に出そうというには、多様な志をもったひとたちの夢の共有が必要だ。そう、ビジネスの成功要因はそのビジネスそのものにはない、のだ。ルンバはアメリカ的なものだ。掃除機としての性能データとしての力量はたいしたことはない。しかし生活空間としてそのような機械を必要とする人は確かに居る。総合的な設定としてルンバの機能は一定の調和を持っている。福島原発の処理にロボットを使う、それはちょっと考えればだれでも考えることだろう。しかし、それに充分使えると、信頼して使えると、そういう機械は残念ながら日本のメーカにはなかったのではないか?MITには冷静なしかし熱い気持ちをもって自分を活かそうという人たちが集まってきていた。そして、教授はそのカナメとなる。
ロドニーブルックス。彼の名である。MIT人工知能研究所AI Labの所長もつとめた教授。そして、CSAILというAI LabとLCSが合流した研究所の統合にも役割を果たす。彼の本の翻訳を私は出版したこともある。知人・友人のひとりである。去年、Pat Winstonが彼はやめたよ、といっていた。今、どうしているだろうか。

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Written by masa-ida

4月 19th, 2011 at 11:20 am

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