IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

エッセンシャル思考-2 of 2

エッセンシャル思考 2中の2
グレッグマキューン著 高橋璃子訳
かんき出版 2014.11 ISBN978-4-7612-7043-8

「勇気とは、プレッシャーに負けない品格のことだ」アーネストヘミングウェイ
勇気あるノーが歴史を変えることもある。他人からのプレッシャーに負けず、きっぱりとノーを言う。大切なことを知っていれば拒否することができる。

上手にノーを言う技術を知る。直接的でない表現を使う。好印象よりも敬意を手に入れる。あいまいなイエスはただの迷惑。断り方のレパートリを増やす。とりあえず黙る、「予定を確認して折り返します」、肯定を使って否定する、別の人を紹介する

キャンセル 過去の損失を切り捨てる  コンコルド、英仏はずるずると30年も赤字を垂れ流した。サンクコストに対する心理的バイアス 途中でやめることは難しい 進んで損切りをする
上手に手放すテクニックを身につける 現状維持バイアス もったいないを克服する 流れで引き受けるのをやめる 逆プロトタイプ(これをやめたらどうなるか、案外やめても誰も困らないのではないか)

編集 余剰を削り、本質を取り出す、すぐれた編集技師は重要なものがいやでも目に入ってくるようにする。

編集の4原則 1.削る、2.凝縮する、3.修正する、4.抑制する(自分を抑制し、本当に必要なときにしか手を出さない)
非エッセンシャル思考の人は、何でも手をだして編集しようとする。

線引き:境界を決めると自由になれる
自分の大事なものを守るために、この先は譲れないという線を引く。線引きがなければ他人はどこまで踏み込んでいいかわからず侵略してくる。
他人の問題を横取りしない。塀をたて、問題をあなたの庭から相手に返してあげる。本人が解決するべき問題は本人が解決する。自分の境界線がどこにあるかを知る。難しい相手とは契約を結ぶ。
しくみ化の技術
バッファを取る。最悪の事態を想定する。準備と計画に全力を注ぐ。非エッセンシャル思考の人は、最善のケースを想定する。土壇場にならないとがんばらない。
思わぬことも起こると知っているから、万が一にそなえてバッファを取る。予定外のことがあってもペースを取り戻せる。
見積もりは1.5倍で考える。
実際よりも短く見積もってしまう計画錯誤に注意

シナリオプランニングでリスクを軽減

仕事を減らし、成果を増やす
目の前の症状に惑わされず、どこが本当の問題なのか見極めようとする

成果を生まない努力はやめる。

それには、
1.めざすことを明確にする
2.ボトルネックを特定する
3.邪魔なものを取り除く

小さな一歩を積み重ねる (井田がいう、たばこやのおばさん)
何でもいっぺんにやろうとせず、小さな成功を積み重ねる。派手な目標に酔いしれない、着実に成功を重ねていく。
「早く小さく」:早い時期に着手し、軽い負担で終わらせる
そして、進歩を目に見える形にする

一流アスリートはなんと自然に驚異的な能力を発揮するのだろう。正しい習慣がクリエイティビティを生む。本質的な行動を無意識化する。いったん脳に回路が作られると、それまで思考や判断に使っていた領域が、別のことに使えるようになる。『習慣の力』 不慣れなことをするときの自分を思い出せ
自分の行動パターンを遵守する

悪い癖を正しい習慣に変えよう
行動を引き起こすトリガーに着目。新しいトリガーを作る。難しいことから着手する。ひとつずつ習慣作り

集中:今何が重要かを考える
相手のプレイを気にしていては勝てない。集中力を失い、本質を見失ったときに負ける。

『クロノス』と「カイロス」 カイロスは質の問題。今を生きる。過去や未来にとらわれず、充実した今を。目の前の仕事に全力で没頭できる。集中の対象を一つに決める。「ちょっと待て。今、何が重要なんだ」未来を頭の中に抱え込まない。優先順位をつける。
「マインドフルネス」気分転換の一呼吸

未来
マハトマガンジーは、南アフリカで弾圧されている人々を見た。彼はその瞬間、世界からそうした抑圧をなくすことが自分の使命だと確信した。本質的な生き方のために余計なものをそぎ落とす。ブッダは豊かな暮らしを捨ててやがて悟りを得た。ムハンマド、ヨハネ、イエス、。。。
「より少なく、そしてより良く」を言う有名人は多数。

「人は心で思うところの者になる」(箴言23.7) エッセンシャル思考の人は周囲の人と同化しない。大切なのは選ぶということだ。

シンプルな人生は幸福である。
迷わない
流されない
日々を楽しく
本質を知り本質に生きる
本当に必要なのは何か?それ以外は全部捨てていい

エッセンシャル思考のリーダ
人材の選別にこだわり抜く
目的が完全に明確になるまで話し合う
メンバの役割をあいまいにしない
正しい情報を正しい人に正しいタイミングで伝える
小さな進歩を重ねているかどうか、適切にチェックする
ニーバーの祈り

以上

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Written by masa-ida

2月 4th, 2015 at 9:02 am

Posted in 生活

エッセンシャル思考-1

エッセンシャル思考
グレッグマキューン著 高橋璃子訳
かんき出版 2014.11 ISBN978-4-7612-7043-8

自分にとって本質的な仕事だけをやれ。あとはすべて無視しろ。
この仕事は自分が今やれる仕事の中で一番重要か?
彼は数ヶ月間そのやり方をつづけてみた。おかげで仕事に余裕ができたし、家に帰ってからもゆっくり過ごせるようになった。

より少なく、しかしより良く
エッセンシャル思考の人は、適当に全部やろうとは考えない。トレードオフを直視し、何かをとるために何かを捨てる。自分の力を最大限の成果につなげるためのシステマティックな方法である。

人はなぜ方向性を見失うのか? 選択肢が多すぎる。他人の意見がうるさすぎる。欲張りの時代だ。「他人の期待にあわせるのではなく、自分に正直に生きる勇気」。人生をシンプルに。

行動を取捨選択できるようになるとすべてが変わる。ひとつ上の生き方が手に入る。
そこでは誰もが本当に自分がやるべきことをやっている。意味のある会話が生まれ、やがて大きなうねりになっていく。
人はなぜ選ぶ力を手放してしまうのか。何かを選べば、必然的に何かを捨てることになる。

「万物の大半はほとんど価値がなく、ほとんど成果を生まない。少数のものだけが非常に役立ち、大きな影響力を持つ」
問題のごく一部を改善することで、全体の品質は大きく改善される。
(世界一の投資家)「バフェットの資産の9割は、たった10種類の投資によるものだ。彼は本質的な少数のものだけを選び取り、彼はその他の多くのチャンスにノーを言った。
「トップエンジニアの生産性は、平均的なエンジニアを10倍や100倍どころではない。1000倍、いや一万倍だ」
努力の量と成果の量が比例するという考えを捨てる。

何かを選ぶことは何かを捨てること トレードオフ

「戦略的ポジションは、別のポジションとのトレードオフなしには維持できない」byマイケルポーター
相容れない戦略的ポジションを両立させようとすると競争力を失う
あなたのまわりにも、常に予定を詰め込みすぎる人がいるのではないか。
何かに「イエス」ということは他のすべてに「ノー」を言うことなのだ。
「顧客、従業員、株主の皆様をもっとも大事に考えます」というのは、誰も優先しないのと同じ。いざというときに顧客と従業員のどちらを大事にするのか、それが見えてこない。
人はどれかを選ばなければならない。

非エッセンシャル思考の人は、トレードオフが必要な状況で、「どうすれば両立できるか?」を考える。エッセンシャル思考の人は、「どの問題を引き受けるか?」と考える。

孤独 考えるためのスペースを作る 集中せざるを得ない状況を作る。
集中は向こうからやってくるのではない。集中出来る状況に自ら飛び込んでいくことが必要。自分の力を最大限に発揮するには、誰にも邪魔されない環境が必要。刺激過多の時代にあって、考える時間をもつのは至難の業。

彼は空白の時間を使って、本質的な問題を考える。3年後や5年後の会社の姿は。。自分の心を充電し、気持ちを切り替える場にもなっている。

本を読む。古典は読むものの視野を広げ、時の試練に耐えた本質的な思想に立ち戻らせてくれる。

情報の本質をつかみ取る。
要約をして、それをつめていっても、シンプルな本質にはいたらない。
単なる事実に反応するだけでなく、本当の意味を見抜く。

語られる内容ではなく、語られなかった本質に耳を傾ける。

つまり本当の課題は、従来の保育器を安くすることではなく、電気を使わない保育器を開発することだったのだ。

現場に足を運び、自分の目で問題を確かめたおかげで、彼らは問題の本質を知ることができた。
別の立場に立ってみると、事態の新たな側面が見えてきます。
問題の本質は何か。。。

遊びこそが人間にとって不可欠な行動なのだ。遊ぶと体が健康になり、人間関係が改善され、頭が良くなり、イノベーションが起こしやすくなる。
遊びは選択肢を拡げてくれる。遊びはストレスを軽減してくれる。遊びは脳の高度な機能を活性化する。遊びこそ、創造性と探究心の源だ。

私たちの最大の資産は自分自身だ。優秀なひとたちがどんどん自分自身を壊している。その最大の原因は睡眠不足だ。
それ以来私は8時間睡眠を心がけるようになった。眠ると創造的になる。睡眠は仕事の効率を高めてくれる。非エッセンシャル思考の人は睡眠を義務だと考える。エッセンシャル思考の人は睡眠を武器だと考える。

選抜 絶対にイエスと言い切れないならそれはノーである。いつかは着るかもしれないという緩い基準を使っていたら、いつの間にかクローゼットはめったに着ない服でいっぱいになってしまう。
非エッセンシャル思考の人はいつも消極的な基準で選んでいる。誰かに頼まれたから、みんながやっているから。明確で厳しく、そして正しい基準を採用する。

もっとも難しいのは思わぬチャンスが転がってきたときだ。簡単に手に入ると言う理由でそれを選んで良いのだろうか?数日後に来るかもしれない理想的なチャンスにノーを言うことにならないだろうか?

突然舞い込んできたチャンスを正しく選別するには、1)そのチャンスについて記述する、2)考慮に値する最低限の基準を3つ記述する、3)考慮に値する理想の基準(こうだったら最高だと思う基準)を3つ記述する。すべて満たしているものだけが考慮に値する。
これしかないと思えることを選ぶ。

目標 目的が明確でなければ、人を動かすことはできない。不明確だと、社内政治が蔓延する、何でも屋になる。
本質目標を決める。本質目標は、仕事や会社だけのものではない。正しく使えば、人生に意味を与え、正しい方向へと導いてくれる。

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Written by masa-ida

2月 3rd, 2015 at 6:53 pm

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