IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

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遠隔礼拝

2週間前のボストンでの話である。日曜に友人が通っている教会へ行ってみた。そこは、会員が2000人、礼拝の出席者が3回の礼拝をあわせて2600人という規模である。一時、Mega Churchというのが日本でも紹介されたが、あれは南部での話だった。しかし、Interdenominationalのこの教会は、New Englandで確実に巨大化の歩みをたどっている。以前は、日曜はオーソドックスな礼拝、土曜の夜に牧師がジーパンをはいて説教をするコンテンポラリスタイルという形だったが、それが進んで、日曜の晩の礼拝にコンテンポラリスタイルをするようになった。礼拝プログラムはすべてプロジェクタで投影され、いきなり現代讃美歌を立って歌うことから始まる。エレキバンドの演奏がすべてのバックにあり、パイプオルガンや、伝統的な賛美歌は使われない。時とともに、礼拝の形を少しずつ動かしている。しかし、注意したいのは、日曜の朝に2回行われる礼拝はどちらかといえばオーソドックスなスタイルでおこなわれ、しかも基本的に同じ牧師がリードし説教するということである。Interdenominational の教会のひとつの在り方なのだろう。大規模な駐車場があり、多数の教室(教会学校のため)、集会室、小礼拝堂(といっても200人くらいははいる)、体育館!を教会堂の中に持っている。

この教会が、要望に応じて、いわば分家をだすことになって、その検討が一年ほど続いているのだそうで、その説明にちょうど出会った。土地の購入、礼拝堂など施設の検討などが進む中で、全く分離するのではなく、礼拝を共有する方法として遠隔礼拝とでも呼ぶべきものが検討されていることを知った。本家の場所で牧師がリードし、説教をすることを、他方の教会に居るものが一緒に共有する、このために情報技術を使い、プロジェクタやその他、リアルタイムで一体感を味わえる機器の導入を検討しているとのこと。すでに、二回ほど実験として、遠い場所でのひとつの礼拝の共有をテストしているそうである。仮想空間を経由した2つの物理空間の連続とでもいおうか、そんなことをイメージさせる。

これは経済的な問題や牧師が足りないとかそういうことではなく、何千人もの人が同じ教会の中にあり、そして同じ礼拝に出席し、しかも物理的には別の場所、自分の都合がよい場所に居ることができる方法の模索だという。うまくいくのかは知らないが、新しいアプローチであることには違いない。

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Written by masa-ida

9月 30th, 2010 at 6:44 pm

Posted in 生活