IDA Session Records

井田 昌之の日々の記録。自己紹介等。

Archive for the ‘生活’ Category

ベトナムとは:その3

あっというまに、4月も中旬になる。ハノイはあわただしい。中央政府がすぐそばにあるのがひしひしと伝わる。全国への使命もある。

北の人と南の人との印象。北の人は、すぐ、「ホーチミンにいたそうだが、こっちとどっちがいい?どう違う」と聞く。南では、以前になんどもハノイにいたことを話した場合でも、そうしたどっちがいい式の質問はでなかった。ホーチミンの人の方がどちらかといえば、自由に自分の仕事にうちこんで、どんどん先へ進もうとしているように見える。話をしていると、実は出身は中部のフエだ、ダナンのそばだ、といった説明をする人がでてくる。王族の関係者だったりする。彼らは北にも南にもいる。静かにベトナムを支えようとしているように見える。

共通しているのは、学者の奥さんには銀行員が多い。ダブルインカムは普通だが、講師級でも月給5万円はいかないとのこと。全般としても、結婚して家を持とうという世代が多い。地方へ向かってドライブすると、いくつも婚礼をみかけた。にぎやかに装飾をした車が並んで、かつわいわいとパーティをやっているのでわかる。半日宴会をやっているのは数年前に出席した結婚式と同じだ。ようやく家を新築した、見に来てくれ、というケースに複数であった。

教授というのは、特殊に尊敬される。その理由の一端は、Professorには全国レベルの委員会の投票でなるからだそうだ。特定の大学の内部の審査ではない。しかし、だから、そういう意味から、業績だけでなく、気に入らない、気に入るという要素も大幅にはいり、いつまでたっても教授になれないひともでてきている、などとの弁も聞いた。

都市部の公害はそうとうなものだ。ホーチミンでは、フーミーフンに居たのでそれほどでもなかった。ハノイでは中心部の小道の中のアパートに居る。散歩をするのはいいが、がたがたで常に工事中の歩道とバイクの騒音と車道の混雑と建築中の建物の前をずっと通ることになる。どうしてものどが痛くなる。鉄道や地下鉄といった公共機関が必要だ、というのはこの半年ずっとことあるごとに言ってきたが、ようやく多くの人からもそれが聞けるようになった。

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Written by masa-ida

4月 13th, 2012 at 4:18 pm

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A is for Atom (1992) by Adam Curtis

昨日、NHKのBSで、「原子力の未来を問う」という番組の再放送をやっていた。A is for Atomが元タイトル。Adam CurtisのPandora’s Boxというシリーズの中らしい。1992年、45分。さっそくYouTubeを見てみると、その番組がそのままある。そのURLは、http://www.youtube.com/watch?v=1ON-EnaRtAw で、なかなか深い、良い番組だと思った。元タイトルは更に40年前のGEの10分間のアニメのコマーシャルフィルムのタイトル。ちなみにそれもそのままYouTubeに誰かが載せている。

TMCあるいはチェルノブイリ、あるいはそれに至る「小さな」トラブルの現場の声の紹介なども含まれている。現場のおごりでルールを破ったのがきっかけになったとかも話されている。技術そのものだけを悪者にするのではなく、政策的に急がせて、無理をさせた、商業主義で利益追求で安全がおろそかになった、といったこと、そして最後に技術文明への本質的な疑問のなげかけもある。私は必見の番組の一つだとおもう。

今丁度、去年の7月にワシントンのアメリカン大学での自分の講演を原稿にまとめて送ったところだ。テクノロジーということの理解と、それと倫理との関係について、バベルの塔から起こしてまとめた。原発、大震災のことも入れた。私は、technologyという概念には、それをどう使うか、使い方、という側面も含まれていると考えている。したがって、技術としては良かったんだが使い方やまわりが悪い、という論にはくみしない。特に巨大技術を考えるとなおさらだ。

この番組の最後の方で、初代の人達は人間の生活の中でどうするのがいいか、という視点があって、それをしっかりと持ってことにあたったが、その先の世代から、単にそこにある技術のみが対象となり、問題を起こすものだ、といったことのコメントが流れた。こういうのはFaceBookネタ、あるいはブログネタとしては難しすぎる。でも、記録はしておかないと。

それから、Youtubeで見ていて、Googleの付加機能として、音声をCCのテキストにするというのがあるのを見つけてやってみた。おもしろいね。結構便利。eraがerrorになったりするが、歳とってきて耳がだんだんぼけてきたから。

 

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Written by masa-ida

2月 14th, 2012 at 9:37 am

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